オトシンマンのブログ

ほぼオトシン専門で飼育しているアクアリストがオトシンについて書くブログです。

自作殺菌灯

殺菌灯は便利なのですが買うと高いので自作してみました。


使うのはプロフィットフィルターBigという大型外掛けフィルターと、Amazonで買える中華製の殺菌灯です。




フィルター内のろ材などを全て取り出すと、この殺菌灯がぴったり入ります。



これを普通に稼働させるだけですので自作というほどでもないですが…


最初はちゃんと紫外線が出ているのか半信半疑でしたが、UVBの計測器を使うとしっかり検出されましたのでUVCもおそらく出ていると思います(観賞魚用の殺菌灯はおそらくUVCを照射して殺菌していると思われます)。


10cmの距離でおよそ192μW/c㎡(UVB)とかなり強いです。


またグリーンウォーターの水槽に使うと数日で普通の透明な水に戻りましたので、殺菌灯としては期待した通りの働きをしてくれているようです。
耐久性については期待しないほうが良いかもしれませんが。


フィルターの蓋の一部を切って殺菌灯のコードが出るようにしています。


UVCは人体に大変有害ですが、透明なガラス板一枚はさむだけでも99%以上カットされますのでフィルターに入れている限り人体、生体に影響はないと思います。
ですが作業の際は直接浴びないように十分気をつけなければいけません。


外掛け式殺菌灯になりますので、使いたい時だけサッと取り付けできて、新しい魚の導入時や白点が出た時などとても重宝しています。


外掛け式殺菌灯は以前カミハタから発売されていたものをベテランの方に教えていただいたのですが、すでに販売終了していたので自分で作ってみました。


ちなみに、アリエクスプレスという中国の通販サイトで買うと多分もっと安く殺菌灯は買えると思いますが、ハードルが少し高いのと、届くまで日数がかかります。


プロフィットフィルターも殺菌灯も2021年に比べて20%近く高くなってしまって今ではあまりお得感がないかもしれませんが、プロフィットフィルターは単体でも非常に優秀なフィルターですので買って損はないかもしれません。

オトシンの餌付けに困っているという人向け

オトシンがいつの間にか死んでしまう原因については


オトシンを上手に飼うために大事なたった1つのこと。 - オトシンマンのブログ


で書きましたので目を通してみてください。


今回は具体的にどうしたらオトシンを長期飼育できるのかについて書きます。


前提として、他にカラシンやコリドラスなどと混泳している、水草が植わっている、濾過サイクルが出来上がっている今日一般的な水槽を想定して書いています。


1.餌を変える


通常のタブレット餌などでは他の魚に負けてしまってオトシンに餌が行き渡らない可能性が高いです。


そこでいくつか選択肢がありますので順番に解説します。


まず野菜を入れる方法。


野菜はよく食べますので良いと思いますが、水が汚れやすいです。


茹で野菜だと嗜好性が高い代わりに特に汚れやすいので、生野菜、干した野菜のほうが無難だと思います。


ただ、きれいにレイアウトされた水草水槽だと野菜がボンと入っていると見た目的に微妙という欠点はあります。


野菜をいれるのであれば、私は乾燥した海藻を一旦煮てから入れるのをオススメします。


出汁昆布、乾燥わかめを煮て、塩気を抜いて入れておけば、野菜ほどではありませんが結構食べてくれますし、水の汚れもあまりありません。


個人的に野菜、海藻よりもおすすめなのが、クロレラ錠です。


うちではどのオトシンもクロレラが大好きです。


クロレラのメリットは、完全に植物性なので、一部の魚を除いてタンクメイトの魚は興味を示さないことが多い点です。


エビは群がってきますが、食べるペースが遅いのでオトシンが入り込む余裕はあります。


これを夜完全消灯する直前に入れておくと、オトシンは夜行性なので他の魚が寝ている間に食べてくれることが期待できます。


水の汚し具合は普通の動物性のタブレット餌より少しマシくらいでしょうか。


値段も安いので試す価値はあると思います。



我が家で使っているクロレラ錠です。


最後に、マジックリーフという手もあります。


オトシンの好物ですし、腐ることもないので放置できて便利ですが、コストがかかることがデメリットです。


またブラックウォーター化するのでそれを望まない人にとってはその点もデメリットです。


2.丈夫なオトシンを飼う


オトシンは実はかなりの種類がいます。


よくお店で売られているのはヴィッタートゥスやsp.コロンビアと呼ばれている種です。

この写真はヴィッタートゥスです。


見た目が似通っていても、種類によって丈夫さ、性格が実は違います。


難しい種類を避け、飼育が簡単な種類を導入するというのも一つの手です。


よく見かけるオトシンの仲間(俗に言う並オトシン)の中で比較的丈夫なのはマクロスピルスという種類です。


飛び出しで死んでしまって写真が今ないのですが、
尻尾付け根に黒く丸いスポットがあり、体側面のラインが途切れがちで、尻尾の付け根(尾筒)が太めなのがわかりやすい特徴です。


よく売られているオトシンに混じって稀に売られていますが、残念ながら最近は入手が難しいと思います。


そこで1番有力な候補はやはりオトシンネグロでしょうか。


並オトシン全般より圧倒的に飼育は容易だと思います。


繁殖も簡単な部類です。


値段は並オトシンより少し高めですが、丈夫さや繁殖のしやすさを考えるとこちらを買ったほうがトータルではお得なのではないかと思います。


見た目が気に入ったなら1番のおすすめです。


最後に、馴染みがある並オトシンとは少し違いますが、パラオトシンの仲間は丈夫な種類が多いです。



パラオトシン・マクリカウダ(マクリコウダ)


他にもハロルドイやスピロソーマなどがよく知られている種になります。
これらの大型のパラオトシンは総じて並オトシンよりは丈夫なことが多いです。


難点は値段が高いこと、やや大型になること(最大7cmくらい)、一般的なオトシンのイメージと少し違う可能性があることです。


以上紹介してきましたが、これらはあくまで傾向であって、性格の個体差というのはどうしてもあります。


オトシンがいつの間にか死んでしまうのは水質に対する耐性もそうですが、ビビリでストレスに弱い点が大きいと思っています。


他の魚に物怖じせず餌場にやって来るオトシンを買えると良いのですが、最終的には運になってしまいます。


上記のオトシンの他には、ボルケーノオトシン、バンパイアオトシンも並オトシン全般よりは飼いやすいのかなと思いますが、あくまで並オトシンと比較しての感想になります。


質問がありましたらコメントいただければ時間があるときにお答えします。

オトシンを上手に飼うために大事なたった1つのこと。

よくある釣り記事みたいなタイトルですが、書いてある内容自体は真実です。


オトシンを水槽に導入してみたものの、長生きさせられず、いつの間にか死んでしまっていたという経験をした人は多いと思います。


オトシンを長期にわたって健康に飼育するたった1つの方法(必ずしも1つではない)、それは単独飼育(単種飼育)です。


おそらく99%くらいのオトシン飼育者の方は混泳水槽にタンクメイトとしてオトシンを入れていると思います。


ですがそれは非常に難易度の高いことをしているという自覚が必要です。


個人的経験から言うとオトシン水槽を立ち上げた瞬間に難易度が一気に下がったことを体感しました。


オトシンの死因として1番よく言われているのは餓死だと思います。


オトシンを入れるとコケが十分にない場合は痩せて死んでしまうので早い段階で餌付けしておくことが大事だというものです。


これは大体あっていると思います。


正確に言うと、餓死というよりも、栄養を十分に接種できないことによって体力が低下し、些細な環境の変化でダメージを受けやすくなっているのだと思います。


またオトシンはコケだけでなく水槽内にいる動物性の微生物を食べています。


そしてそれは他の魚やエビも同様で、彼らはオトシンにとって競争相手になります。


オトシンの飼育数の目安として、よく60cm水槽に2、3匹程度というようなことが言われますが、普段の餌の量、オトシン以外の魚やエビの数、水槽内にいる微生物の多さによって前提条件はガラリと変わりますので、場合によってはオトシン1匹でも維持できないということはよくあることだと思います。


そこで人工飼料に餌付けしようとなるわけですが、これは混泳水槽だとなかなか簡単ではありません。


元来オトシンは非常に臆病で慎重ですので、単独飼育していても餌投入からしばらく経って食べ始めるのが普通です。


まして混泳水槽だと、たいてい他の魚やエビが真っ先に群がってきますが、全部が全部のオトシンがそこに割り込んで来れる強心臓の持ち主ではありません。


稀に何も恐れず餌にがっつくオトシンもいますが、完全に個体差であり餌付かない個体は経験上永遠に餌付きません。


これらの問題を解決するのが冒頭の単独(単種)飼育というわけです。


・・・とは言っても、なるほど分かりましたとオトシン専用水槽を立ち上げることは現実的に難しい人がほとんどだと思います。


ですので混泳水槽でなるべくオトシンを長生きさせられる方法を次の記事で紹介しようと思います。


ですがあくまでなるべくレベルの話なので、混泳水槽はオトシンにとって最適な環境にはなりづらいということは頭の片隅に置いておいて頂けると幸いです。